福岡|天神|曇り
Fluctuation Line Shorts
シーズンコンセプト「Phenology = 季節学」から発想されたファブリック。
季節の巡りの中で現れるある瞬間の風景を素材に落とし込んでいる。
Green × Blueは深く色づいた緑がグレイッシュな曇天、雨に包まれる瞬間を。
素材はベースのコットンに対し、リネンの柄糸が刺繍の様に立体的に重なる構成。
真っ直ぐな線として織り設計されたリネンの柄糸が
素材同士の収縮率と織構造の偶発によってジグザグ状に揺らいだ線として現れる。
ウエストゴム+紐のイージーショーツ、サイドスリットにより動きのあるシルエット。
ウエストに配された紐は和紙100%の糸を捻り染めし、紐状に編み上げたもの。
紐の結び目位置が脇側に配置されることで、着用時トップスのシルエットを崩さない工夫も。
Green × Blue
5/M・6/L
BODY 94% Cotton 6% Linen
STRING 100% Japanese Paper
Photography by Yuriko Takagi
amachi.
Collection 014/SS2024
“ Phenology ”
ツバメの飛来、桜の開花、河の凍結など
すべての生態学的現象は季節の移ろいとともに始まり、終わる
動物、植物、自然現象、それぞれががもつ周期性
常に変化しながら、様々な組み合わせとして現れる “風景”
そのリズムや移り変わりそのものをテーマにしたコレクションを創ってみたい
そう考えていた頃、“季節学” と呼ばれる学問が存在することを知った
膨大なフィールドワークをもとに
動植物と自然環境の相互関係や連鎖を観測し研究する分野である
対象は自然界に留まらず、人々が夏服・冬服を纏う初日/末日を観測するなど
人間社会への観察をも含んだ
まさに “万物が気候に応じて変化するありさま” をとらえる学問であった
一年を二つのシーズンに分け、およそ半年間のワードローブを
一つのコレクションとして発表する周期の中で
私たちなりに、季節と向き合い、思考する
これまで当然のように繰り返してきたことに改めて向き合う “季節学”
冬枯れから春へ向かう時期、ツバメや花々が見せるある瞬間の色の組み合わせのような
心に残る情景に感性をゆだねて表現したシーズンとなった