福岡|天神|晴れ
Takaya:Them magazineそしてSilver Magazineと。
立て続けに特集が組まれていたamachi.。
その存在感は日に日に増しています。
そしていよいよ新たなシーズンが開幕いたしました。
Collection 000に続いてCollection 011/AW2022 "Vertical Concept"が始動。
主要な作品が一堂に会しています。
Collection 011より初めにご紹介するのは"Tree Climbing Pants"。
今シーズンの視点の鍵を握る垂直方向への移動。
そのシンボリックな行為が「木登り」です。
"Tree Climbing Pants"はその名に冠しているように木登りをするためのパンツ。
例えば、ワークウェア。
そのカテゴリーの中でも、林業や工業(鉄鋼)では全く違う様をしています。
使い道が決まった衣服の美しさ。
それを突き詰めた衣服の形として開発されたのが"Tree Climbing Pants"。
気にしがみつく際に摩擦が大きな脚部の内側は生地を二重に補強。
ウエストは木と密着することや機動性を考慮してベルトレス仕様となっています。
また、背面にゴムを配したイージー仕様でウエスト紐の結び位置は邪魔にならないよう前面から右腰へ移動されています。
さらに、裾が引っ掛かることがないよう付属のベルトで絞り込み固定することが可能になっているなど、なるべくしてなった様となっています。
Calvatia Grayは、矢車附子(ヤシャブシ)で染めた天然の色彩の美しさが魅力。
今シーズンを代表する作品の一つです。
「Tree Climbing Pants」
COLOR:Calvatia Gray
SIZE:4/S・5/M・6/L
MATERIAL:Cotton 100%
PRICE:55,000 JPY
amachi.
Collection 011/AW2022 “ Vertical Concept “
山岳地帯での生活を原体験にもつ私にとって
移動することは、山を登り、下りること
そして、木登りすることに象徴されるように
垂直方向へ行われる行為でありました
木登りを通して、自然の中に展開する垂直軸へ目を凝らすと
はっきりと変化してゆく植生、湿度、温度
それらが構成する個別の世界を見つけることができます
地面の高さで感じる腐植質、苔、土や鉱物の香り
そこから数センチ目線を上げたところに現れる下草
上へ行くほどに樹木の存在感が強くなってゆき
さらに上空には葉や梢のみずみずしさ、太陽の光
風の流れといった地上とは異なる世界が広がっています
垂直方向へ向かって多層的な広がりを見せる自然界
均質化した都市空間では感じる機会が少なくなった
そうした自然の営みへ思いを巡らす中で
繊細で美しい素材の質感や香り、空気の生み出すグラデーションを
一つのコレクションとして表現してみたいという思いに至りました
それぞれのピースには垂直方向へ連なる多層性
あるいは垂直軸に存在する一定の高さで感じ取ることができる情景を反映しています
“垂直”に切り取ることで、日常の意識を異化する
それが今季のコレクションの試みとも言えるでしょう